英語の音を確かめる練習から始めたいなら、私は『英語耳』シリーズを勧めたいです。日本人が苦手とする音を交互に聞き比べる練習や、発音方法・発音記号の説明が特によかったと感じています。
Parrot’s Lawという練習法も印象に残っています。その後に長文のリスニングへ進んだとき、以前より聞き取れる音が増えた実感がありました。教材には好き嫌いがありますが、私にとっては、長い英語を聴く前に音を確かめることの大切さが分かるシリーズでした。
ここからは、『改訂3版 英語耳』の内容と付属音声を参考に、どこを読んで何を聴くかを紹介します。
まずは、手元の『英語耳』に合う音声を用意する
今回、内容と音声の案内を確認したのは、松澤喜好さんの『改訂3版 英語耳 発音ができるとリスニングができる』です。2021年4月26日発売、184ページ、紙版のISBNは9784041112595。『15時間で速習 英語耳』や『英語耳ドリル』とは別の本です。
改訂3版の紙書籍には、音楽CDとして再生でき、MP3データも取り出せるCDエクストラが付属します。出版社は、練習単位のPracticeごとに分かれたMP3と、公式サイトからのダウンロードを案内しています。音声ダウンロード付きの電子版にはCDは付きません。
すでに本を持っているなら、買い直す前に、奥付の版と出版社の音声ダウンロード一覧を照合してください。版ごとに項目が分かれ、書籍内の指定箇所を確認して利用する方式です。手元の版の案内に従い、使うPracticeと音声を対応させます。
シリーズ名が同じでも、音声の取得方法は共通ではありません。たとえば2023年刊の『英語耳ドリル 改訂3版』は、権利上の理由で音声ダウンロードを提供しないと案内されています。CDの有無やダウンロード条件は、購入する本ごとに確かめましょう。
似た音は、発音記号と口の使い方を見ながら確かめる
改訂3版の公式目次でも、子音・母音・Rの発音、音の変化が別々の章になっています。RとLなど、音の区別を扱う項目もあります。記号だけを暗記するより、記号が指す音と発音方法を一緒に確かめるために本を開くと、音声を使う目的がはっきりします。
始めるときは、聞き分けに迷う箇所を本の中から一つ選び、次のように説明と音声を行き来する方法があります。これは、本全体の練習を置き換える時短法ではなく、取りかかる箇所を決めるための例です。
- 該当する音の説明を読み、発音記号と口・舌・息の使い方を確認する。
- 手元の版に対応するPracticeを聴き、声を出せる場所で本の説明に沿って練習する。
- 聞き分けや発音に迷ったところは、同じ説明と音声へ戻って確かめる。
移動中に音声だけを聴くなら、説明を読んだ箇所の確認に使えます。発音の説明を初めて読むときや、声を出して練習するときは、落ち着いて本を開ける場所で行うと取り組みやすくなります。歩行中や運転中にページを見たり、音声を探したりする使い方は避けてください。
Parrot’s Lawで、練習した音を歌や会話へつなぐ
一つずつの音を練習したあと、その音が続けて話されるとどう聞こえるかも確かめたくなります。そこで扱われるのが、著者の学習法Parrot’s Lawです。
改訂3版の公式試し読みでは、好きな歌や会話などの音声を使って繰り返し練習し、個々の発音練習を実際の英語へつなげる方法として紹介されています。目次には歌、短い会話、少し長い会話の段階があります。細かな進め方や反復の指示は、手元の本で確認してください。
また、単音の練習を完全に終えてからでないと先へ進めない、と身構える必要もありません。著者は試し読みで、歌や会話の章に取り組み、必要を感じた発音の章へ戻って並行して練習する進め方も案内しています。
長い音声では、音の聞き取りと意味の理解を分けて振り返る
私自身は、その後の長文リスニングで、聞き取れる音が増えたと感じました。長文の内容を理解するには、単語や文法を確かめる時間も必要です。
改訂3版の試し読みでも、発音の練習だけですべてのニュースやドラマが聞き取れるようになるとは説明しておらず、語彙や文法などの学習も必要としています。
長めの音声へ進むときは、英文も確認できる素材を選んでみてください。聞いて分からない箇所があったら、英文と照らして次のように振り返る方法があります。
- 英文を読めば分かるのに音では拾えない箇所は、音のつながりや発音を聴き直す。
- 英文を読んでも意味が分からない箇所は、語句や文の形を調べてから再び聴く。
必要に応じて本と音声を往復します。練習した音を意識して聴き、意味が分からないところは文字で確かめる。長い音声を最後まで流すことだけを目標にしない使い方です。
本と付属音声で、気になる音から取り組んでみる
まずは試し読みで説明の仕方を見て、手元に本があるなら対応する音声を確かめるところから。音声を聴く、本の説明を読む、声を出して練習する時間を組み合わせ、自分が迷った箇所へ戻れるようにしておくと始めやすくなります。
書誌と付属音声の情報は、2026年10月8日の出版社案内に基づきます。利用前に、手元の版に合う音声の案内を確認してください。

